癒しだけではない無垢材の効果
天然素材は見た目にあたたかく、心にやすらぎをもたらしてくれるだけではなく、実際的な利点もあります。自然素材の家と聞いてまず思い浮かべるのは無垢材のフローリングではないでしょうか。一般的に建築に使われる木材は集成材と呼ばれ、複数の木材を貼り合わせて成型したものですが、無垢材は自然のままの一本の木を製材しています。接着材などの化学物質を使っていないので、化学物質過敏症の方も安心です。無垢材は反りやひび割れができやすいと言われることがありますが、施工前に木材を十分に乾燥させておけば問題ありません。時がたつにつれて、美しい飴色に変化していくのも魅力です。室内にほのかに漂う木の香りにはリラクゼーション効果が期待できます。
湿度コントロールなら珪藻土
室内の壁材として人気の珪藻土は、藻類の化石が堆積してできたものです。スポンジのように無数の小さな穴が開いているために、すぐれた吸湿効果があり、湿気の多い夏場には吸湿し、乾燥が気になる冬場には湿気を放出します。密閉された現代の家では、結露対策の素材としても重宝されています。珪藻土に開いた穴は、湿気だけではなく匂いや音も吸収するため、ペットの匂いが気になる方にもおすすめです。
レンガ並みの耐火能力を持つ珪藻土ですが、ぼろぼろと表面が粉になって落ちやすいのが難点です。珪藻土に混ぜる固化材に化学系の樹脂を使うとはがれ落ちにくくはなりますが、せっかくの自然素材の魅力が失われてしまうので、工務店とよく相談して決めましょう。